すべては「あなたの力」で変えていける!

 

 人生というのは、私たちの思いと行動からつくられています。幸福も不幸も、強さも弱さも、罪深さも気高さも、愚かさもかしこさも、すべては自分の心のあり方によって決まります。もし不幸だと感じるならそれは、自分自身の心のあり方に原因があります。

 心は外部の出来事に反応して不幸だと感じますが、そう感じる原因は外部の出来事にあるのではなく、自分自身の中にあるのです。

 もし意志が弱ければ、それは自分が選択している思いや行動による結果です。あるいは、罪悪感にまみれた人間であるというならば、自分が罪深い行いを続けている結果であり、もし愚かでどうしようもないと思うなら、愚かな行いを続けている結果にほかなりません。

 人格も魂も人生もすべて、自分の思いと行動からつくられています。どんな思いを抱き、どんな行いをするかで、どんな人間でいるかが決まります。

 つまり思いと行動を変えれば人は変わる、生まれ持った意志の力で、人は自分の人格を変えることができるということでしょう。

 家具職人がただの角材を美しい家具へと変えるように、不道徳で罪深い人も、かしこくて誠実な人へと変わることができるのです。

人はみな、自分の思いや行動、心のあり方、人生に責任があります。人を悪の道や不幸へと追いやるのは、権力でも出来事でも環境でもありません。あくまで自分自身なのです。

 人は自分の意志で考え、行動します。

 いかなる存在も、たとえそれがかしこく偉大なものであっても―神でさえも―、人を善や幸福へと導くことはできません。

 自分で正しい道を選択し、幸福を見つけだすほかはないのです。

善と真理を心から求め、その喜びと平和を味わおうと望めば、真の幸福を手に入れることができるでしょう。


「『起こること』にはすべて意味がある」 ジェームス・アレン著 王様文庫(三笠書房)

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