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法華経の根本 諸々の衆生、比丘、比丘尼達よ。 あの沼に美しい蓮の華が咲いている。 あるものは、水の上に、あるものは水の中に咲いている。 しかし水の下は、泥沼で汚れているだろう。 決して綺麗なものだとはいいがたい。 諸々の衆生よ、比丘、比丘尼達よ。 お前達の肉体も、あの蓮の華と同じことがいえよう。 眼を見なさい。疲れたときや眼病にかかれば、目糞が出るだろう。鼻糞、耳糞、汗、大・小便。一つとして綺麗なものが出ないように、肉体はまったく泥沼のようだ。 この泥沼のように肉体に執着を持って苦しみを造っている。 しかし、この肉体が泥沼のように汚れていても、心が“法”を悟ってこの法にかなった生活をしたならば、あの蓮の華のように美しく、大自然の中に調和され、心のなかは安らいで神の心と調和されるのだ。 |
「心の原点 失われた仏智の再発見」 高橋信次著(三宝出版)より |
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