4月11日  (6日目)
鶴林寺→太龍寺→平等寺 (キクヤ荘善根宿泊)
 今日はテントの中でお目覚め。テントは個室だからよく眠れた!朝食とって、快便快便!テントを片づけ、掃除して、ちょっと空が曇っているので天気予報を聴く。午後から曇り時々雨やって…。でもテントで泊っている時でなくて良かった。ついてるわ。

 さていざ出発。そや、その前に昨日は春菊・菜の花ラーメンを頂きました。おいしかった!ありがとう!おじさん・お孫さんからコーヒーを頂きありがとう!子供さん変なところでキャンプして、パンツ干しててごめんなさい。

 山を登り、鶴林寺へ。お坊さんの尺八に負けないように大きな声で般若心経を唱える。え~い!さて向かうは太龍寺。空海さん、行きまっせ!途中ヒゲはやして車を押しているおじいさんに出会う。きっとあれは88ヶ所の仙人や。柳さん?らしい。テレビのクルー付きだ。また進む。橋の上から般若心経。今気がつくとさっきの人は幸月さん。いや~拝むべきだった…。生き仏みたいな人や。会えただけでも幸せかな。ありがたや。ありがたや。(・・・?)

 さて太龍寺。再び山を登る。「空海さん、久々やろ?思い出深い地やろ。もう少しやからな…。」山門までまだかいな?あ~しんど。

 途中ふと向こうの山を見たら、不動明王山に見えた。不動明王さまは自分を守ってくださっている。ありがとうございます。「ノーマクサーマンダー バーザラダン~」。登って、登って山門に!来ましたで、空海さん!あ~もう南無大師遍照金剛と唱えずにいられない。ようやくついた!雨も降ってきた!

 本堂へ行く。なんか背後のロープウェイの音が空海さんがお経を唱えているように思える。自分のお経にも気合いが入る。空海さんが求聞持法を唱えたところはもう少し離れたところみたいだけど、それでも感激!空海さん、お大師様感激です。いっぱい礼拝して、お経唱えて…。

 カッパを着て、再び歩く。さて今日はどうするか?とにかく歩いていこう。さしたら答えが出るだろう。歩いて、歩いて、下りだし民宿に着いたが、雨もそんなに降っていないから歩く。大浴場に惹きつけられるけれども、歩け!

 歩いて行くと何やら豊臣方の姫君を祀った神社で、霊験あらたかとか…こりゃ行ってみよ。今日はこれが2つ目のメインかも…と、歩いて歩いてやっと到着。小さな神社だけれども、よろしくお願いします。お昼御飯もここで…。そや、姫様にキットカットをあげよう。甘いの好きやろ。南蛮渡来の品物です。いつもは饅頭とかだろうから、たまには違うものを…。

 再び歩く。歩く。歩く。また山の中だ。雨の中山歩いて登るのはイヤや…。でも歩け!で、ようやく平等寺へ。雨もいっぱい降っているから、ちょっと早めに・・・で、隣の食堂で久々のご飯を食べる。こんなにまともなものは久しぶりだ。

 で、寺の前の宿に行くが、閉まっているので、幸月さんが教えてくれたキクヤへ行く。え~とかやんけ!無茶いいやん。思わず「あんないいとこ使っていいんですか?」と聞いてしまう。ラッキー!
雨もいっぱい降ってきたし…。で、今くつろいでいる最中です。そしてここに幸月さんの本が!あれ~というわけです。

 でも、ついているね。本当にいろいろなことに感謝しないといけない。本当で東京に帰ったら、お返しをしよう。直接返すことはできないけれど、それでも間接的にはできるのだから…。

 今日は空海さんの言葉で、「苦難は、苦しくても苦しいと思わず、難でも難と思わず、自分で道を切り拓いていくもの。」というようなことを書いてあって涙が出よった…。また太龍寺に行きたいな。自分を恥じるわ…。もっとしっかりしないと…。

 この旅はいろいろなことを学ぶ。今の自分がどれほど小さいか…。少しでも大きな心、優しい心、強い心が持てるようになれるといいなあ。努力しよう。今の自分にできる限りの努力をしよう。不器用・無愛想でもできる限りのことをしよう。

 毎日が感謝の連続です。四国がこんなにいい所とは知らなかった。これは伝えていかないといかんでな!でも本当これは…もう…何とも言えない。感謝しかないぞ!

 今日は久々に書こう。この宿(キクヤ)で1人みたいだし…。

 しかし本当にありがたいことばかりだ。なんでこんなに有り難いことばかりがあるのかと思うほど…。東京である意味他人恐怖症、人間不信に陥っていた自分がまた力を取り戻すというか…。
 こんなの外国にしか残されていないと思っていた…。カンボジアとかベトナムでの人々の暖かさが…ここ四国で巡り合えるとは!

 自分にとってこの旅は非常に大きい。だって、ここ日本やで。日本でこんなことが起るんやで。本当かっていうぐらい。人間不信に陥った人、心の病にかかった人は四国を歩け!ホンマに素晴らしい。この素晴らしさを後世まで残してほしい。いや残すのは義務だ。残さなあかん。

 俺も東京でがんばってから四国へ戻ろうか?四万十川あたりか、谷口さんの言っていた辺りで…何かやろうか。でもやっぱまずは自分のやることは田中総婦長の手伝いと、自分が思う特養、老健の組織作り。人づくりだな。

 自分はオーストラリア、アジア、アメリカ・ヨーロッパ等を周り、色々な人と出会って、いろいろな事をして、いろいろなものを見て、挫折もした。山登り、マラソンして、勉強して、そして今88ヶ所を廻り、やっぱり何かしないといけないや。考えて、考えて具体化して行動しよう。「苦難は新しき道を切り拓くためのもの。」

 だからこの四国で感謝の心を身につけて、継続と貫徹して、九州へ行こう。実行力を伴う強い意志と他人の痛みや悲しみの分かる心を持つ人間となるために。

 
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