4月23日  (18日目)
→延光寺 (民宿へんくつ屋泊)
 足が痛い!右ひざ外側靭帯損傷。痛くてかなわない。

 6時に朝ごはんを食べるが、いけるだろうか?と悩む…。でも行かなくては!ここは修行の高知だから…。テーピングを巻き出発することにする。大変や。でもおばちゃんが「お昼におたべ。」っておにぎり3つくれ…「行けるよ。」と励ましの言葉も頂き、ありがとうと思いつつ出発する。荷物も重い…。

 けれども歩く。歩く。歩く。

 今日は山道は歩けない。ちょっとテーピングを巻きなおして、再び歩く。足が痛くても修行やし、強くなるためには歩くしかない!この弱っちょろい自分に喝を入れるために、少しでも認めてもらうために…。大きな心で、包み込みのできる人間となるために…。そして少しでも返すために…歩かないと…。どんなことしても歩かないと…。

 何か今日は本当に歩くのが辛かった…。こんなに歩くのが辛いのは初めてだ…。しかも今日の道はこれまでで一番寂しい道だった。あの女の子大丈夫かなあ?この道1人で歩くのやで…。他の所にすればいいのに…。

 いつもなら静かできれいと思う景色も気持ち(心)次第で寂しく、悲しくなる。心って本当に不思議だ。
空海さんも今日は黙り込んでいるし…。足痛いのに…。どうしたことだ?店に寄ろうにも、その店がないし、ようやく店があったと思ったらパンとか全然ないし…。あぁとにかく足が痛い。止まれば今度は足(小指)のまめが痛い。どうすればいいのだ!

 それでも歩く!歩く。延光寺目指して歩くしかない。歩け!歩け!だんだんスピードが落ちていく…。でもがんばらないと!「空海さん、あなたは一体何を見たんだ。瀬戸内海の穏やかな海しか見ていなかったあなたが太平洋を見てどう思ったんだ?室戸の荒れた天気を見てどう思ったんだ?そして木々の息吹を見て…一体あなたは何を見たんだ?」そいつが自分には分からない…。でもただひと言がんばらなくては…。「継続と貫徹」これだけが自分の言葉。


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